Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
みやもとむさし
宮本武蔵
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵 (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.809 caratteri · 369 schermate
「てまえどもは住吉の門前で、ご参詣にもよし、座敷の見晴らしも至極よいお部屋がございますが」
それらの者には一顧もせず、そうかといって迎えに来ている知人もないらしく、美少年は小猿をかついで、真っ先にこの湊から姿を消してしまった。
それを見送って、
「何んていう生意気なやつだろう。すこしばかり兵法が出来ると思って」
「まったく、あの若造のために、船の中は半日、みんな面白くなく暮してしまった」
「こっちが町人でなければ、あのままただでこの船を降ろすのじゃないが」
「まあまあ、侍には、たんと威張らせておいてやるがいいさ。肩で風を切っていれば、それで気が済むんだから他愛はない。わしら町人は、花は人にくれても、実を喰おうという流儀だから、今日ぐらいな忌々しさは、仕方があるまいて」
こんなことをいいながら、荷物沢山な旅すがたを揃えて、ぞろぞろ降りて行ったのは例の堺や大坂の商人連であり、そこへは無数の出迎えが、提燈や乗物をあつめ、一人一人に、幾人かの女の顔も取り巻いていた。
祇園藤次は、誰よりも後から、こっそりと陸へ上がっていた。
形容のできない顔つきである。不愉快といって、きょうほど不愉快な日はなかったに違いない。