Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate
「なるほど、これが万全かもしれない」
長い沈黙はつづいたが、やがて各※(二の字点、1-2-22)うなずいた。
袁術皇帝も、
「その儀、しかるべし」
と、許容あって、立ちどころに大々的脱出の手配にかかった。
李豊、楽就、陳紀、梁剛の四大将は、あとに残って、寿春を守ることになり、これに属する兵はおよそ十万。
また、袁術とその眷族に従って、城を出てゆく本軍側には、将士二十四万人が附随し、府庫宮倉の金銀珍宝はいうまでもなく、軍需の貨物や文書官冊などもみな、昼夜、車につんで陸続と搬出し、これを淮水の岸からどしどし船積みして何処ともなく運び去った。
袁術も、扈従の臣も、もちろんいちはやく、淮水の彼方へ渡って、遠く難を避けてしまった。
残るはただ満々たる水と、空骸にひとしい城があるばかり。――曹操以下、寄手の三十万が、城下へ殺到したのは、実にその直後だったのである。
ここへ来て、曹操もまた、大いに弱っていた。
寿春へ近づくほど、水害の状況がひどい。想像以上な疲弊である。
城内の町は分らないが、郊外百里の周囲は、まだ洪水のあとが生々しく、田は泥湖と化し、道は泥没し、百姓はみな木の皮を喰ったり、草の葉に露命をつないでいる状態である。