Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate
三
「者ども! もう止せ、馬鹿げた戦だ。死んでたまるか、こんな所で、――さあ、おれについて来い」
遂に、帰路をも遮断されてしまい、むなしく彼は※蕩山方面へ落ちのびて行った。
玄徳もまた、いうまでもない運命に陥ちていた。
大軍にうしろを巻かれ、夏侯惇、夏侯淵に挟撃され、支離滅裂に討ち減らされて、わずか三、四十騎と共に、小沛の城へさして逃げてくると、もう河をへだてた彼方に、火の手がまッ赤に空を焦がしていた。――根城のそこも、すでに曹操に占領されていたのである。
三
玄徳は道を変えて、夜の明けるまで馳けつづけた。すでに小沛の城は敵手に陥されてしまったので、
「このうえは徐州へ」と、急いだのである。
ところがその徐州城へ近づいてみると、暁天にひるがえっている楼頭の旗はすべて曹操軍の旗だったので、
「――これは?」と、玄徳はしばし行く道も失ったように、茫然自失していた。
陽ののぼるにつれて、四顧に入る山河を見まわすと、濛々と、どこも彼処も煙がたちこめていた。そしてそこには必ず曹操の人馬がはびこっていた。
「ああ過った。――智者でさえ智に誇れば智に溺れるというものを、図にのった張飛ごときものの才策をうかと用いて」