Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate
二
猟犬のように、下僕の童子はそれへ飛びかかってゆく。
陳宮も、弓を投げすてて、後から馳けだした。猛烈に反抗するその男を召捕って、きびしく拷問してみると、それは、小沛の城から玄徳の返簡をもらって、許都へ帰る使いの者ということが分った。
「曹操の密書をおびて、玄徳へ手わたしてきた、というのか」
「はい……」
「では、玄徳から曹操へ宛てた返書を、それに持っておるだろう」
「いえ、それはもう、先へ行った伝馬の者がたずさえてゆきましたから手前は持っておりません」
「偽りを申せ」
「嘘ではございません」
「きっとか」
陳宮が、剣に手をかけると、旅の男は、飛び上がった。
とたんに、真赤な霧風が剣光をまいた。大地には、首と胴が形を変えて離ればなれになっている。
「童子、死骸を検べてみろ」
「ご主人様。……袍の襟を解いたらこんな物が出てきました」
「オオ。玄徳の返書だ」
陣宮は、一読すると、
「誰にも、口外するなよ。わしはこれから、徐州城へ参るゆえ、弓を持って、おまえは先に邸へ帰れ」
供の童子にいい残して、陳宮はその足ですぐ登城した。
そして、呂布に謁し、云々と仔細を告げて、玄徳から曹操へ宛てた返簡を見せると、呂布は、鬢髪をふるわせて、激怒した。