Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate

Aozora Bunko

二

息もつかせず、呉城へ迫った孫策は、濠ばたに馬を立てて、攻め競う味方を指揮していた。

すると、呉城の高矢倉の窓から半身のり出して、左の手を梁にかけ、右の手で孫策を指さしながら、何か、口汚く罵っている大将らしい漢がある。

「憎き奴かな」

と、孫策がうしろを見ると、味方の太史慈も、目をとめて、弓をひきしぼっていた。――太史慈の指が、弦を切って、ぶうんと、一矢放つと、矢はねらいたがわず、高矢倉の梁に突き立った。

しかも、敵の大将らしい漢の手を、梁へ射つけてしまったので、孫策が、

「見事!」と、鞍を叩いて賞めると、全軍みな、彼の手ぎわに感じて快哉をさけび合い、その声からしてすでに呉城を圧していた。

二

太史慈のあざやかな一矢に、高矢倉の梁に掌を射とめられた大将は、

「誰か、この矢をはやく抜き取ってくれ」と、悲鳴をあげて、もがいていたが、そのうちに、馳け寄ってきた兵が、矢を抜いて、どこかへ扶けて行った。

その大将は、よい物笑いとなった。太史慈の名は、「近ごろの名射手よ」と、聞え渡った。多年、浙江の一地方にいて、みずから「東呉の徳王」などと称していた厳白虎も、

「これは侮れんぞ」