Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate
曹操は、謹んで、天子へ奏した。
「――臣、ふかく思いますに、洛陽の地は、かくの如く廃墟と化し、その復興とて容易ではありません。それに将来、文化の興隆という上から観ても、交通運輸に不便で、地象悪く、民心もまた、この土を去って再びこの土を想い慕っておりません」
曹操はなお、ことばを続け、
「それに較べると、河南の許昌は、地味豊饒です。物資は豊富です。民情も荒んでいません。もっといいことには、かの地には城郭も宮殿も備わっています。――ゆえに、都をかの地へお遷しあるように望みます。――すでに、遷都の儀仗、御車も万端、準備はととのっておりますから」
「…………」
帝はうなずかれたのみである。
群臣は、唖然としたが、誰も異議は云いたてない。曹操が恐いのである。また、曹操の奏請も、手際がいい。
ふたたび遷都が決行された。
警固、儀伎の大列が、天子を護って、洛陽を発し、数十里ほど先の丘にかかった時であった。
漠々の人馬一陣、
「待てッ。曹操っ」
「天子を盗んで何処へ行く……」
と、呼ばわり、呼ばわり、猛襲して来た。
楊奉、韓暹の兵だった。中にも楊奉の臣、徐晃は、
「木ッぱ武者に、用はない。