Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 231.525 caratteri · 463 schermate
――幼少の時、父について十手術を習いました。それ以後は、村へ来る兵法者について、誰彼となく道を問い、十七歳にして、郷里を出、十八、十九、二十の三ヵ年は故あって学問にのみ心をゆだね、去年一年はただ独り山に籠って、樹木や山霊を師として勉強いたしました。されば自分にはまだこれという師もなく流派もありません。将来は、鬼一法眼の伝を汲み、京八流の真髄を参酌して、吉岡流の一派をなされた拳法先生のごとく、自分も至らぬ身ながら一心に励んで、宮本流を創てたいのが望みでございます。
と、いかにも世間摺れない正直さはあるが、訛りのある廻らぬ舌で、咄々と答えたといって、取次が、またその口真似をして伝えたので、さあみんな、再び笑いこけてしまった。
天下一の四条道場へ、のそのそやって来るのさえ、既によほど戸惑った奴でなければならんのに、拳法先生のごとく一流を創てたいなどとは、身のほど知らずも、ここまでになれば珍重してよろしい。いったい、死骸の引取人はあるのかないのか聞いて来いと、さらに、からかい半分に取次へいってやると、
(死骸の儀なれば、万一の場合は鳥辺山へお捨て下さろうとも、加茂川へ芥と共にお流し下さろうとも、決して、おうらみには存じませぬ)