Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 231.525 caratteri · 463 schermate
四
背中の色が白い。筋肉がやわらかい。皆、都会人とみえ、洗煉された会話の遣り取りのうちに、理智があり、冗戯があり、細かい神経も働いている。
(……吉岡?)
ふと耳に入ったので、武蔵は何気なく湯槽から首を曲げた。
四
吉岡の次男といえば、清十郎の弟伝七郎のことだが?
(それかな)
と、武蔵は注意していた。
自分が四条道場を訪ねた時、門人か誰かが御舎弟の伝七郎どのは、友人と伊勢参宮へ参って留守であるといっていた。――この旅の戻り途とすれば、あるいは、こう三名の者が、その伝七郎と友人の一行かも知れない。
(おれは湯槽がよく祟る)
武蔵は心のうちで戒めていた。――郷里の宮本村ではかつて本位田又八の母のお杉隠居に計られて、浴室で敵につつまれたことがあるし、今はまた、宿怨ただならぬ仲の吉岡拳法の一子と、偶然にも、素裸で会う機会につかまってしまった。
旅に出ていたとはいえ、おそらくは、京都の四条道場での自分とのいきさつを、耳にしているに相違ない。――ここで自分を宮本と知ったら、すぐ板戸一枚向うにある刀を取って物をいい出すだろう。
武蔵は一応そう考えたのだ。しかし、三名のほうには一向そういう気ぶりはない。