Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 231.525 caratteri · 463 schermate
四
喉が渇きました。まず先に、ばばに茶を一ぱい汲んでおくりゃれ」
四
「ほかではないがの……」
お通の出す渋茶を取ると、ばばは改まって、すぐいい出した。
「武蔵めのいうたことゆえ、うかとは信じられぬが、又八は、他国で生きているそうじゃよ」
「左様でございますか」
お通は冷ややかだった。
「いや、たとい、死んでおればとてじゃ、そなたという者は、又八の嫁として、この寺の和尚どのを親元に、確と、本位田家にもらいうけた嫁御、この後どんな事情になろうと、それに、二心はあるまいの」
「ええ……」
「あるまいの」
「は……い……」
「それでまず、一つは安心しました。ついては、とかく、世間がうるさいし、わしも、又八がまだ当分もどらぬとすれば、身のまわりも不自由、分家の嫁ばかり、そうそうこき使うてもおられぬゆえ、この折に、そなたは寺を出て、本位田家のほうへ身を移してもらいたいが」
「あの……私が……」
「ほかに誰が、本位田家へ嫁として来るものがあろうぞいの」
「でも……」
「わしと暮すのは嫌とでもおいいか」
「そ……そんな理ではございませぬが」
「荷物を纏めて置きやい」
「あの……又八さんが、帰ってからでは」