Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 231.525 caratteri · 463 schermate
「こッ、こらっ」
「何ですか」
「だれが、お通まで、連れて退がれと申したか。自体、その方は平常から傲慢で憎い奴だ」
「坊主と武士、可愛らしい奴というようなのは、まあ尠のうございますなあ。――例えば、あなたの髯の如きも」
「直れっ! それへ」
床の間に立てかけてある陣刀へ手をのばした。そしてどじょう髯が、ピンと刎ね上がったのを、沢庵は、まじまじと見つめて、
「直れとは、どういう形になるのですか」
「いよいよ、怪しからぬ納所め。成敗いたしてくれる」
「では、拙僧の首をですか。……あはははは、およしなさい、つまらない」
「何じゃと」
「坊主の首を斬るほど張合いのないものはない、胴を離れた首が、ニコと笑っていたりしていたら、斬り損でしょう」
「オオ、胴を離れた首で、そう吐かしてみいッ」
「しかし――」
沢庵の饒舌は、彼を怒らすばかりだった。太刀の柄にかかっている拳は、憤りにガタガタふるえていた。お通は身をもって沢庵を庇いながら、沢庵の弄舌を泣き声出してたしなめた。
「何をいうのです沢庵さん、お武士様へ向って、そんな口をきく人がありますか。謝りなさい、後生ですから、謝っておしまいなさい。