Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate

Aozora Bunko

――まず、利を以て、彼らを抱きこみ、内応の約をむすぶことです。そして寄手を攪乱せしめ、使いを派して、こちらは劉玄徳と結託します。玄徳は温良高潔の士、必ず今でも、あなたの苦境は見捨てますまい」

陳大夫のさわやかな弁に呂布は酔えるが如く聞き入っていたが、

「いや、おれは決して、彼らを恐れてはいない。ただ大事をとって、諸臣の意見を徴してみたまでだ」と、負け惜しみをいって、陳父子の罪は、そのまま不問に附してしまった。

そのかわり陳珪、陳登のふたりは謀略を施して、敵の中から内応を起させる手段をとるべし――と任務の責めを負わされて、一時、帰宅をゆるされた。

「伜。あぶない所だったな」

「父上も、思いきったことをおっしゃいましたな。今日ばかりは、どうなることかと、ひやひやしておりましたよ」

「わしも観念したな」

「ところで、よいご思案があるんですか」

「いや、何もないよ」

「どうなさるので?」

「明日は明日の風が吹こう」

陳大夫は、私邸の寝所へはいると、また、老衰の病人に返ってしまった。

一方、袁術のほうでは。

婚約を破棄した呂布に対し、報復の大兵を送るに当って、三軍を閲し、同時に、(これ見よ)といわぬばかりに、ここに、多年の野望を公然とうたって、皇帝の位につく旨を自らふれだした。