Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Leggi 三国志(三) (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 312.452 caratteri · 628 schermate
――いや、あなたのご病気を誓って癒して進ぜましょう」
「国手、なにを申されるか。壁にも耳のある世間、めったなことを……」
「まだ、それがしをお疑いか。医は人間の病をなおすことのみが能ではない。真の太医は国の患いも医すと聞いている。わたくしに、それほどな力はないが、志はあるつもりなのに、意志の薄弱な長袖者と思われておつつみあそばさるるか――」
そう嘆じると、吉平は指を口へ入れて、ぶっと喰いやぶった。そして、他言せぬという誓いを、血をもって示した。
董承は、愕として、その面を見つめていたが、吉平の義心を見きわめると、今はこの人につつむ理由もないと、一切の秘事をうちあけた後、血詔の衣帯をとり出して示した。
吉平はそれを拝すると、共々、漢朝のために哭いて、やがて威儀を改めていうには、
「ここに大奸曹操を一朝にして殺す妙策があります。しかも兵馬を用いず、庶民に兵燹の苦しみも及ぼさずに行えることですから、わたくしにお任せおき下さるまいか」
「そんな妙計があろうか」
「かれは健康ですが、ただ一つ頭風の持病をもっているので、その持疾が起ると、狂気のごとく骨髄の痛みを訴えます。