Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(一)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 231.525 caratteri · 463 schermate

Aozora Bunko

それが、臍もあらわに、崖から飛び上がって来て、

(馬になんか乗ってやがる)

と、軽蔑するような眼で、お通を仰ぐのだった。

「あら」

お通には、不意打だった。

「誰かと思ったら、おまえはいつか、大和街道でベソを掻いていた城太郎という子でしたね」

「ベソ掻いて? ――嘘ばっかりいってら、おら、あの時だって、泣いてなんかいやしねえぜ」

「それはとにかく、いつここへ来たの」

「この間うち」

「誰と」

「お師匠様とさ」

「そうそう、おまえは、剣術つかいのお弟子さんでしたね。――それが今日はどうしたの、裸になって」

「この下の渓流で、泳いで来たんだ」

「ま。……まだ水が冷たいだろうに、泳ぐなんて、人が見ると笑いますよ」

「行水だよ。お師匠様が、汗くさいっていうから、お風呂のかわりに入って来たのさ」

「ホホホ。宿は」

「綿屋」

「綿屋なら、たった今、私も行って来た家ですね」

「そうかい。じゃあ、おらの部屋へ来て、遊んでゆけばよかったな、もどらないか」

「お使いに来たのですから」

「じゃあ、あばよ」

お通はふり顧って、

「城太郎さん、お城へ遊びにおいで――」

「行ってもいいかい」

彼女は、愛嬌につい投げたことばに、ちょっと、自分で困りながら、