Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 231.525 caratteri · 463 schermate
「…………」
「汝れも、その一人だな」
男は、跳びあがって、唖のように首を振った。
「うんにゃ、うんにゃ」
「待て待て」
その首の根をつまんで、
「姉上は、どうしているか」
「どッちゃの?」
「俺の姉上――新免家のお吟姉だ、村の奴ら、姫路の役人に狩りたてられて、俺を追うのはぜひもないが、よもや姉上のお身を、責めはしまいな」
「知らん、おら、何も知らんで」
「こいつ」
木剣を、振りかぶって、
「怪しい物のいい振りをする。何かあったな、ぬかさぬと、頭の鉢を、これが打ち砕くぞ」
「あっ、待ってくれ。いうがな、いうがな」
炭焼きは、掌をあわせた。そして、お吟が捕まって行ったこと、また、村へは布令がまわって、武蔵に食物を与えた者や、武蔵に寝小屋を貸した者は、すべて同罪であるという達しと共に、一戸から一人ずつ隔日に若い者が徴発されて、毎日、姫路の武士を先頭にして、山狩をしていることなど告げた。
武蔵の皮膚は、憤怒のため鳥肌になった。
「ほんとか!」
念を押して――
「姉上に何の罪があって!」
と、血になった眼をうるませた。
「わしら、何も知らん、わしらはただ、御領主が怖ろしいで」
「何処だ、姉上の捕まって行った先は。