Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Leggi 胡堂百話 (こどうひゃくわ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.386 caratteri · 248 schermate
平次と火事
これは別に、お召しを受けたわけではない。飯田町の横町から川端の道へ出たトタンに皇后さまの馬車とぶつかってしまった。時のはずみで、眼前三、四尺。皇后さまは、ニコッとお笑いになった。あれほど美しい女性の顔を、私は二度と見たことがない。警衛がきびしくなったのは、大正の末年以来のことで、昔はこんなこともあったのだ。
平次と火事
銭形平次捕物控は……ことに長編銭形には火事の場面が多いですね。
と、いってくれたファンがある。自分ではそうも思わないが、平次主従が閉じこめられて、危く蒸し焼きになりかけるのが、いわれてみれば三つ四つある。
私のうちが丸焼けになったのは、数え年で十歳の時、北上川の水がぬるみそめた四月の十日すぎだった。
「長一ッ。火事だよ」
起こしてくれたのが父だったか、母だったか、覚えがない。ねぼけまなこを、こすりながら、はだしで表へとび出した時、東の空が、しらじらと明けそめていたことだけが印象にある。
火元は裏の物置だった。馬のかいばが、一ぱい積みこんであった物置小屋を一なめにした火は、あっという間に、母屋を包んだ。村の寺と、高さを競うほどの藁屋根が一団の紅蓮となるさまは、まともに見ていられないほどの物すごさだったが、村には、まだ、ポンプというものがなかったので、手をこまねいているほかはなかった。