Classici giapponesi con furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Leggi 胡堂百話 (こどうひゃくわ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.386 caratteri · 248 schermate
玄関払い
身体さえいうことをきけば、今でも、あの旧道を、もう一度登ってみたいと思うのだが……。
玄関払い
七月にはいって、急に暑い日が続いている。ちょうど、こういうような、烈日の下を新聞記者になったばかりの私は、東大教授の某博士を訪ねてテクテクとあるいた。五十数年の昔である。
実はそれまでに、三度訪ねて三度、玄関払いを食っている。四度目の今日は、いくら何でも逢ってくれるだろうと、玄関に立って、取次ぎを頼むと、
「なんだ。また新聞屋か。うるさいやつだ。いないと言え」
大きな声で怒鳴るのが、奥の部屋から筒抜けなのである。私は我慢がなりかねて、クビになっても構わぬ気で、「二度と来るものか」とばかり、砂を蹴立てて帰ってきた。この博士は、学者としては頭が悪く、とっぴな奇行によって、学生の人気をわずかにつないでいた人といえば、おおよその見当は、つくだろう。
それとは違うが、文壇の流行児たちが、無限に押しかける訪問客を撃退するために、「面会謝絶」の札を玄関へ貼ったり、あの手、この手と奇策を弄していることは、これは、ゴシップ欄などに、しばしば伝えられている。
私は、前半を新聞記者として、後半を作家として、訪問する方と、される方と、両方の立場を味わってきた。