Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Leggi 胡堂百話 (こどうひゃくわ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.386 caratteri · 248 schermate

Aozora Bunko

蜂に食われた脳味噌

さあ、私は、眠られない。昆太利は、果して外務次官になれるだろうか。相思の美女はどうなったか今から思えば、馬鹿な心配だと思うけれど、本当に読書のとりこになった人だけが、この執念は、分ってもらえるだろう。

何十年かたって、東京の古本屋で同じものを見つけた時、一議に及ばず買い取って今も私の本箱にある。奥付を見ると「明治二十三年十一月発行。原著者ビーコンス・フィールド伯。訳述者、福地源一郎」。

蜂に食われた脳味噌

人間は、一個の生物としては、弱いものである。トラにかまれて死ぬ人もあれば、ハチに刺されて死んだ子もある。

まさか、ハチなどには……といってはいけない。論より証拠。この私が、何千匹のハチに囲まれ、ほとんど、死にかかったことがある。

私の村から、高等小学校のある町へは、北上川の渡しを越えて一里半ある。堤があり、畑があり、やぶがある。そのやぶの中に、熊ン蜂の大きな巣があった。

何か、悪戯の種はないかと、がやがや、やって来た学童連の中で、大将株の一人が、いきなり、石を投げこんだ。グワーンと、真っ黒に飛び立ってくるのを、一同は素早く逃げ出した中に、私一人が取りのこされて、顔といわず、頭といわず、もしも、人が通り合せて、助けてくれなかったとしたら、確かに生命はなかったろうと思う。