Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Leggi 胡堂百話 (こどうひゃくわ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.386 caratteri · 248 schermate

Aozora Bunko

変り者

変り者

徳川夢声さんには、話したこともあるのだが、この私が、映画館に通って、ガラにもなく映画のタイトル……いや、活動写真の字幕を翻訳させられた経験がある。

と、いっても学資かせぎのアルバイトなんてものではない。元をただせば、盛岡中学の同窓で、山田敬一というトテツもない男の仕業なのである。

郷古潔、金田一京助、田子一民など、当時の友人が集まると、必ずといってよいほど、山田敬一の話が出る。私たちばかりではない。明治三十年前後に、盛岡中学にいた人間なら、この変り者に影響されなかった者は一人もなかったといってよい。

どういう風に変っていたかというと、つまり、東京の悪徳を、東北の小都市へ配達するために来たようなものである。頭のテッペンから足の爪先まで、東京の中学生の結晶みたいなのが田舎少年のまんなかへ、転校して来たのであるから、コウモリの群れへ、粋な濡れつばめが舞いこんだのと同じである。

父親は、ボンベイの領事をしていたが、本人は、東京生れの東京そだち。それが、どうした事情でか、盛岡師範の先生をしていた叔父に預けられ、中学の私のクラスへ編入されて来たのである。