Classici giapponesi con furigana
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こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Leggi 胡堂百話 (こどうひゃくわ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.386 caratteri · 248 schermate
決して現代の小説手引きではない。読めば読むほど愉快であるが、その終りの方で、文学者の報酬をご丁寧に計算してある。
「……浪六先生の『三日月』は、一冊定価二十銭にて一万二千部発行と見積れば、総計二千四百円。しかして、全巻の字数およそ三万六千字なれば、一字は七銭に当る……」
右のような筆法で、誰先生は四銭。誰先生は一銭五厘。森鴎外氏の『水沫集』に至っては、一厘にも満たない僅か八毛であることを、割り算や掛け算の式によって見せてくれている。
これを今日の数字にくらべてみるとどうなるか。他の人のことは、見当もつかないから、私自身の場合で、胸算用をしてみると、物価は当時の一千倍にもなっているのに、著者の実収は、ものの百倍とは、なっていない。
ということは、小説を書くことのむつかしさ。小説によって衣食することのむつかしさである。決して楽々と書けるものでなく、豊かに暮せる仕事でもない。そうと知りつつ、こうした本を、買いこんでいた私という人間も、あまり利口ではなかったのだろう。
中学時代をいささか書きすぎた。この辺で話題を、ぐっと引き寄せることにしよう。
画家になる夢