Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Leggi 胡堂百話 (こどうひゃくわ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.386 caratteri · 248 schermate

Aozora Bunko

父に死なれると、私はもう、法律なんぞ、勉強する根気がなくなった。それに、白状すると、もう、その頃は女房があって、子供があった。何とかして、食わせる工夫をしなければならない。

叔父や友人に相談すると「新聞社はよせ」といったが、私には、何か不思議な魅力があった。それに、新聞社なら簡単にはいれそうだった。

口をかけた社は三つ。朝日と中央と報知でいずれも、そのころの一流紙だった。朝日の編集長の佐藤北江氏は、同郷で、よく知っていたが、

「警察回りならあるだろう。渋川玄耳君(社会部長)に話しておく。明日でも、会ってみるがいい」

といってくれた。私は、警察回りというのがいやで、そのまま、すっぽかしてしまい、あとで佐藤氏に、うんと怒られた。警察回りという仕事が、実は新聞記者の表玄関で、決して馬鹿にしたものでないと知ったのは、新聞人になってからのことである。

中央新聞へは、のちの総理大臣、原敬の紹介状を持っていった。原敬も同郷の先輩であるし、そのオイの原達は、盛岡中学で、おれ、きさま、の仲である。

「よし。それなら、伯父に紹介させよう。秘書に書かせればいい」

秘書の高橋光威氏に話して、原敬の名で、中央新聞の横井時雄編集長に紹介状を書いてもらった。