일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

田部君は脚絆と足袋の間が隙いていたので、其部分は凍傷に罹っていた。時間が遅いから余りゆっくりしていられない。三十分許休んで出発する。暫くして道は二つに岐れ、一は右の方へ沢に下って行く。尤も此は後にまた尾根の道と合するらしく、可なり下った所に右から一径の来るのを見た。自分等は始めから左の道を取って、五時二十分頃木賊沢の合流点に在る小屋に着いた。

小屋の修繕や掛樋の手入れをして、晩飯を済すと横になったが、寒いのと体が痛いのとで旨く寝付かれない。近くの木で何鳥か頻りにゼニトリゼニトリと鳴くのが聞える。この鳴声は曾て中村君が黒部の谷で初めて聞いたと言って話したが、自分等は今夜秩父で初めて耳にした。其後南アルプスの方で聞いたことを覚えている。広く山地に棲息しているものらしい。小さい鳥で本名は知らないが、ゼニトリといえばあああれかと合点のゆく人が多いであろう。後になってそれは目細であることを知った。

六月三日。今日は栃本泊りであるから、ゆるゆる支度して午前八時に出発した。途中例の通り木賊瀑の見物や石楠の花に見入ったりして、いつも朽ちていやせぬかと心配の種である松葉沢の橋も無難に通り越し、赤沢の合流点に着いたのは丁度十二時であった。