일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

黒部川奥の山旅

片貝谷まで

片貝谷まで

大正四年七月二十四日午後七時三十分、汽車にて上野発。翌朝九時二十分、魚津着。少許の準備と昼食の後十一時三十分、出立。暑さ甚し。途中屡々休憩して、午後二時三十分、前平沢。此処にて人夫一人を雇い且つ米を購わんとして空しく二時間半を費やし、五時、漸く出発。奥平沢を過ぎて、六時片貝川の沿岸砂地に野営。

日本晴れのした朝の日本海は、山へ急ぐ私達の身にも快よかった。

昨夜は汽車の中で、同行の南日君と赤羽から一緒に乗り込んだ越後女の一隊が、終夜声自慢の謡を歌うやら笑うやら巫山戯るやら、一方ならぬ騒々しさで、夜風の涼しいにも拘らず、少しも眠ることが出来なかった。

宵に上野を立った時は、十三夜の月が薄靄の罩めた野面を隈なく照らして、様ざまの声をした虫の音が、明け放した窓からはやてのように耳を掠めて過ぎ去るのを現ともなく聞きながら、ゆったりした気持ちで窓に倚り掛っていたのであるが、高崎あたりまで来ると、いつの間にかすっかり曇って、見覚えのある丘の頂さえ何処と指せぬ程に、低い雲が立ち迷うている。明日の天気がすぐ気に懸るという程でもないが、多少の不安が無いでもない。