후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
丹後山
頂の一端から他端まで十五分乃至二十分を要するであろう。
三角点から正北に向って下る尾根は、笹の深い所もあるが、或所では日光黄菅が透間もなく咲き匂って、森の奥の草原にさし込んだ日光のように明るく、或所では丸葉岳蕗が乱咲して、恰も夕日に燃えて金茶色に焦げた山の一角を望むようだ。下り切るあたりは五、六尺に伸びた陣竹の密叢が一町余も続いている。夫を乗切ると鞍部で、池があり残雪があって、白山小桜が咲いている。三角点から二十分とはかからないようであった。
丹後山
越後沢山から北の鞍部に下って、再び草地を縫いながら十分も進むといつか小隆起の上に出る。其処から望んだ行手北の方は、幅の広い高原状の尾根が見渡す限りというて差支ない程茫茫たる陣竹の原をなし、一歩下る足元から既に等身以上の藪を押分けなければならない。一位の拗曲した古木が竹の中に枝を拡げて、稀に来る人間の足を払ったり胴を支えたりする。斯うして三十分程辿って行くと、原の中央と覚しき窪に谷地があって、岩銀杏や梅慶草や禾本沙草両科の植物に混じて、白山小桜と小岩鏡が咲いている。これから笹の中を東に抜けて芳草を追う獣の群のように草地から草地へと移り歩き、前面に横たわっている二つ許の小雪田をいつしか右手に過ぎて、上るともなく一の峰頂に達する。