후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
劒岳
劒岳
七月三十日。午前六時十五分、劒沢の夜営地出発。三窓の雪渓を登り、八時十五分、三窓着。八時二十五分、出発。左に崖腹を伝い、直に急峻なる登りとなり、九時二十五分、三窓の頭に達す。此峰は長次郎谷の雪渓が最も右に分岐せる者の上に聳立せる岩峰にして、峰頭二裂し、東南に向って八ツ峰と称する山稜を派出せるもの也。是より危岩錯立、登攀困難を極む。主として南側を搦み、十時二十分、長次郎谷の登路と合す。十時四十分、絶巓着。昼食。十一時四十五分、出発。十二時、長次郎谷の雪渓を下り始む。午後一時十分、劒沢の出合。劒沢を下り、二時十分、岩屋帰着。再び野営。
快晴の日、後立山山脈の雄峰鹿島槍ヶ岳の絶巓に立って、西の方立山山脈を展望したことのある人は、正面に黒部川の大峡谷を隔てて右には仙人山、左には黒部別山が仏菩薩の金剛座下ににじり寄る怪獣のように蹲っている其背を蹈まえて、壊裂した金字塔を押し立てている劒岳の右の肩から稍や斜に山腹へかけて、宛も夭※たる白竜が銀鱗を輝かしながら昇天するのではないかと怪しまるる長大なる雪渓が懸っているのを見られたであろう。其尾は丁度仙人山と黒部別山とが劒沢を擁してY字形に裾を交えている中央に近い処で隠れている。