일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

土手から一寸首を出して向うを見ると、西北の冷い風が汗ばんだ顔にひやりと当って、危峭天を刺す槍穂高の連峰が、新雪に輝く白冷の姿を眼の前に屏風だちに立ちはだからせる。其瞬間息がつまるように感じた。こんなに綺麗でそして雄勁な山の膚や輪廓を見た事がない。余り綺麗なので拵えた物ではないかと、不図そんな考が浮んだ程である。然し晴れ渡った日の午下の太陽に隈なく照り映えて、寒水の如く澄み切った晶冽な大気の中に水が滴るかと思われる位冴えに冴えた藍の肌を眤と見ていると、矢張一の大芸術品というような感じが起る。何となく名刀の焼刃の匂と似通っているような気がした。乗鞍岳にも可なり雪はあったが、御岳は割合に少なかった。笹の中に腰を卸して寒風を防ぎながら用意の昼食を済し、再び防火線について三峰山に向った。千八百米の標高線の附近で尾根が左に折れているが、防火線も此処で終っているので、短い笹と草との中を走っている路跡を辿って、三峰山の三角点に達したのは午後一時頃であった。此防火線は尾根通を蜿々と続いて、鷲ヶ峰から鎌ヶ池の附近を通り、千八百七米の三角点ある隆起までも達している。場合に依っては之を利用して楽な登山が出来ようと想う。