일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

間もなく鞍部に下り着いて又登りにかかる。相変らず薄暗い林の中を杭を見付けては夫に導かれて行く。暫くして岩の露出した斜面に出た。林ばかり見慣れていた目には、多少なりとも高山相を帯びたこの登りが頗る気に入った。破風山を除いては今迄に此山が一番高山的であるなぞと話し合いながら、岩を登り切って石楠の茂っている狭い山稜の黒木の間を辿って行くと、忽ち前面が開けて、三尺ほどの高さに石を真四角に積み重ねてある山巓に達した。四時である。どうも見たような処なのでよく考えると三年前に登った甲武信岳の頂上であるらしい。何だ甲武信じゃないかと大笑いをしたものの、あの時は秋の末で今は夏の盛りである。山谷の模様が一変している上に雲で遠見がきかない。近いと思った三宝山が雲の為に遠く見えたり、真直ぐであると思った尾根が著しく曲っていたりするので、疑って見れば甲武信らしくないようでもある。さあ心配になって来た。其処らをほつき歩いて特長のありそうな木や岩を仔細に吟味して、古い記憶を呼び覚そうとするが駄目だ。然しこの四角に積み重ねた石の壇が何よりの証拠である。他に斯様のものがあろうとは想われない。