후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
に至る路ありしものの如く、又針木谷の南沢を遡り、南沢岳より尾根を縦走して鷲羽岳に達し、黒部源流に下り、薬師沢を上りて薬師野(太郎兵衛平)を横切り、有峰を経て東笠西笠両山の間を水須に出る路程、及び平より本流に沿うて東沢に入り、之を遡りて前記の尾根筋に合する路が記入されている。この巡検は軍事上よりも寧ろ森林の監視が主要なる目的であったものと私は考えている。鐘釣温泉の湯壺に浸ったことのある人は、温泉の湧き出している洞門の岩壁が更に大きく穹窿状に拡がろうとする目の高さの処に、慶応三卯八月 山奉行辻安兵衛山廻伊藤刑部と書いた、かすかながらも残っている墨痕を見た覚えはないであろうか。此人々は恐らく最後の山廻り役であったろうと思う。私の北アルプスの旅には常に案内者であり、又冠君の黒部探検にも欠かさず案内者として、其成功に貢献する所の大きかった宇治長次郎の父は、山廻り役の人夫として同行したことがあるということを、同人からも弟の岩次郎からも聞いたのであるが、それがこの慶応の時であったかと云う事はさて措き、山行の様子などに就ても少しも知るに由なかった。
登山者の間で最も早く黒部下廊下の探究に心を惹かれた者は、私の知っている限りでは、友人中村君であった。