일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

自分等は初めて東沢を遡行した時、鶏冠谷の合流点から二町許進んで河身の通行が不可能になった際、鶏冠山の側は非常な絶壁であろうと想像して、南側を横に搦んで大に困難して辛くも前記の開けた河原へ下ったのであったが、其時は六時間あまりを要した。それが道を辿れば二時間で来られる。地図の米線が東の字の一分許西で一点の余白を存しているのは、この稍や開けた河原を表記したものと想像されぬでもない。自分は仮りに此処を広河原と命名して置く。

東沢の最も険悪なる部分は、鶏冠谷から此河原に至る迄の約二十町の間で尽きている。夫から上流は両岸の絶壁低きは四、五丈高きは十数丈、殊に鶏冠山の側には百丈もあろうと思われる高さに屹立している所もある。従って両岸から落ち込む谷は、皆吊懸け谷となって、五丈十丈の瀑は至る所に見られる。斯うなれば横尾根から東沢へ下ることも、東沢から横尾根へ上ることも絶対に不可能であって、此処まで来た以上は何処までも沢を遡って甲信の国境山脈に登るか、元の路を引返すより外には、人界に出られる途はない。然し峡谷の美しさは此困難を償いて余りありというてよい。

広河原から蛇行曲折、幾回か右に左に徒渉して河床を遡ること三十分で、左手に細長い段丘状の平が現れる。