일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ロザリオのくさり

ロザリオの鎖

永井 隆

永井 隆의 ロザリオの鎖(ロザリオのくさり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,351자 · 213화면

아오조라 문고

私はカヤノが幸福をとりもどしたのを見てうれしかった。

弟の家族が同居するようになった。弟は新京の医科大学に勤めていたのだが、降伏直前に応召し、ソ連に送られた。新京に残された家族は妻と子供二人だった。ソ連軍の進駐、国共の内戦などで、この二人の子供は一分間といえども母のそばから離れずにいたのだった。この子らには母親の姿を見ずに過ごす世界はなかったのである。

二人の子供はじつによく泣く。小さい三つになる女の子などは、朝起きてからまず一時間は必ず泣き通す。ころんでは泣き、みかんをくれろというかわりに泣き、しっこをしたいと泣き、灯が消えると泣き、けんかをすれば泣く。一日の三分の一は泣き声を出している。泣けば母親がそばへ駆けつけてきてなんとかかんとか慰める。慰めずに放っておけば三十分でも一時間でも泣き通す。涙を出さずに声だけで泣いている。声がかれてもまだ泣きわめく、なんのために泣いたのか、本人も、まわりの者も忘れるころまで泣き続ける。さみしいから泣くのではない、痛いから泣くのではない、母親から一言なぐさめて欲しいから泣くのである。ちょっとやさしい手を触れてもらいたいから泣くのである。