후리가나로 읽는 일본 고전
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
永井 隆의 ロザリオの鎖(ロザリオのくさり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,351자 · 213화면
幸いなるかな泣く人
女の子はオカアチャンとさけんでとびついた。
カヤノはすいと立って行って、障子のさんを指でなで始めた。
幸いなるかな泣く人
カヤノは泣かぬ子になった。夕方などは私さえ亡き者を思い出して泣きたくなるのに、カヤノは荒れはてた焼け跡をじいっと見つめたまま、くちびるをかんでいる。れんがにつまずいて転び、瓦でひざをすりむいても、黙って小さい手で血をぬぐうばかり。大きな野良犬がじゃれつき追っかけたときも、真っ青になって仮小屋にとび帰ったが、悲鳴ひとつ立てなかった。さみしくても、悲しくても、痛くても、恐ろしくても、ただくちびるをかみしめて、じっと堪える子になった。
近所の人々や訪ねくる人々がカヤノを母なし子というので特別かわいがってくれるから、さみしさをしだいに忘れたらしい。幼稚園へゆくようになってからは唱歌も遊戯も教わって、せまい部屋の中で、ひとり歌っておどることもある。はじめは誠一と二人しか子供のおらぬ部落だったが引き揚げ者が家を建てるにつれて友だちも多くなった。このごろではカヤノもすっかり朗らかになって顔は晴ればれしている。私の仮小屋のあたりは幼いはしゃぎ声でいつもにぎやかだ。