일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

左なるは相去ること六七町にして、谷の窮る処一条の素練を懸く、高さ五六丈許、その一瀉して下るさまいと壮快なり。乃ち右を取り進めば、七八町にして両岸削るが如く、懸崖眉を掠めて立ち、峭壁頭上を圧して、左顧右眄すれども、遂に路の覓む可きなし。返りて左渓に入り、右岸の岩壁を攀ぢ、辛うじて瀑の上に出づ。仰ぎ見れば其上流に当りて、更に一大瀑の懸るあり、密蔽せる樹枝に遮られて、僅に全豹の半を露せるに過ぎざるが如くなるも、目測するに十四五丈を下らず、赭壁鑿もてうがてるに似たれば、翼なくして超ゆ可からざる也、是に至りて始めて路の誤れることを知りぬ。このあたり栂檜の老樹茂りあひて、古松其間に枝を交へ、苔むす巌は露に霑ひ、嵐気霏々として袂に寒き山おろしに、松釵雨よりもしげくわが肩の上にこぼれ懸るなど、初秋のあはれ一しほ深くや。

明くる十八日は、朝は快晴、昼頃から大嵐という、どちらの意味からも素晴らしい天気であった。顔を洗いに河へ行くと、昨日の雨に水量は著しく増しているが、少しの濁りも帯びていない。伊那方面で前岳と呼んでいる仙丈岳の頂は見えないけれども、河の正面の奥の方に、山と山とが重なり合っている間から、雪が降ったのではないかと思われる真白な八合目あたりから上を崇厳に現わしているのは、このあたりでは白崩と称している甲斐駒であった