후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
初めてむずかしい顔がほころびて、重い口から語られた所に拠ると、一昨日櫓に落雷して二人の測量手が感電し、一人は即死一人は瀕死の重傷を負うたのを、昨日漸く麓へ運び下ろした、一人では予定の通り仕事が捗るまいと案じられる。ここで観測を開始したのは六年前であるが、今年蓼科山に一等三角点の覘標が建てられたので、回光信号を交換する必要から復登山したのだということであった。
「天気が好ければ明日もやるから見ておいでなさい」と無愛想だが優しい人なのだ。心配事の最中に邪魔をして、相手が不機嫌だったからとて、之を咎める理由は少しもない筈である、私は後悔した。夕食は抜きにしようと思っていたが、熱い味噌汁を振舞われて見れば、食物の用意はあると言った手前、食べぬ訳に行かず、貴重な握飯の一つがまた減った。食後お礼心に残りの林檎を差し出して大に喜ばれた。
夜が明けても風は止まない、高い雲から雨もポツポツ落ちていた。それが日の出る頃になって、雨は歇み霧もはれたので、前岳、北岳、地蔵、鳳凰、国師、金峰、八ヶ岳、蓼科の諸山は、頂を乱雲の上に顕し、鳳凰山塊を蹈まえて立つ幽な富士の姿は、幻のように美しかった。