일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

私はひしゃげた空気枕に息を入れてまた毛布にくるまった。二度目に起き上った時は、竜王続きの山が薄靄の罩めた湯川の谷へ翠の影を投げて、拭われたような紺碧の空には、二十日あまりの月がうっすりと刷かれていた。

昨日降りた岩の斜面を一息に登って、浄土山頂の一角に立った。濃い菫青の空は溢れる許りに充ち亘った、美しい光の波に洗われて、鮮かに冴えている。紫を含んだ溌藍の山は、曾てはこの美しい光の本体であった遠い過去の朧ろげなる記憶に喚び醒されて、沈黙した精神が白熱の度に高潮したのであろう、見上ぐる空際を横さまに尖波を打って、綱線を綰ねて叩き潰して更に夫を引き伸したような山の空線は、山体に磅した鬱勃の気がはち切れる程に籠って、火花が散るように鋭く閃いている。紫藍の膚に刃のこぼれた大薙刀を懸け列ねたかと怪まれる雪渓や、大きな熊手か何かで掻き取った裂傷のような赤裸の縦谷は、恰も灼熱した衝動の力の強い圧迫から、今にも裂けて飛びそうな山体を解放する安全弁であるかの如くに、一きわ物凄い光を放って、翠の濃い谷間の空気をきに※(「火+卒」、第3水準1-87-47)き研きに研いて、蛍石のような輝きを帯びた晶冽の気と化し、更に大空と映発して、偉大なる山の生命の盛なる活躍を暗示している。