후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
山勢の奇抜此の如し、是を以て峭壁至る所に峙ち、千仭削り成して長屏を囲らすが如く、冉々として岫を出づる白雲の低く懸崖の半に揺曳して、宛然神仙の雲梯を架するに似たるを見る、加ふるに潤沢せる草樹の間より流れ出づる幾多の渓流は、淙々として急激なる斜面を奔下し、尽く懸りて飛瀑をなし、危岩の突出せるに遇ひては乱糸となり素絹となり、層々相趁うて墜落すること数十丈、更に集りて藍を※(「酉+焦」、第4水準2-90-41)せる一道の迅流となり、大塊に砕けたる花崗岩の幾んど楕円形となれるが中を屈折流駛して、終に木曾川天竜川に入る、其水や清冷に、其石や純白に、山水の景致是に至りて其美を極むといふべし。
これは少し山を登ったことのある人ならば、地図を按じて紙上に筆を走らすことを得可き概念的な記事に近いものである。何か漢文の記行を読んで、之を模倣して書いたものらしい。尤も遠見場から眺めた滑川の左岸を成す物凄い山稜や、伊那の前岳から千畳敷を隔てて望んだ主脈の東側、及び黒川上流の岩壁など、充分目を驚かすに足る光景を脳裡に浮べて、其他を類推したものであるにしても。昼過ぎだから雲は捲いていた。