후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
櫓は切り倒されて、標石だけが草間に取り残された白兀の頂上を東南に向って下り始める。左手は絶えずガレが続いて、か細い山稜は偃松を頼みの綱にひびだらけの残骸を維ぎ留めている。小高い峰を二つ越えて、草の斜面を右に降りながら膨れ出した山腹を横に通り過ぎると大窓の底に下り立った。先に来た長次郎は其処に休んでいた三、四人の鉱山の人夫と話し合っていた。立ち聞きした様子では何でも番場島あたりに鉱山の派出所が新に建てられて、電話も其処まで通じているし、近く鉄索工事に取り掛る筈だという。其人達が足早に伊折方面を指して、谷の曲り角に見えなくなるまで後姿を見送っていた私達は、寒い風に吹かれたまま、寂しさを味うが如くに暫く立ち停って四辺を見廻していた。
この大窓は其底部の形がV字でもU字でもなく、全く絶大な凹字に類している。山と山との距離は六十間とはあるまい。西側は傾斜が緩やかで、漸く芽のほぐれた灌木の上に白檜などの疎らに立っている斜面が、いつか谷らしい形に移って行く。東側は急に傾いて、二、三間下に厚さ三丈にも余る雪渓の平な上端が氷のように堅い表面を見せている。幾筋かの針金をより合せた太い綱索が大きな岩に確かと巻き付けて雪渓に垂れ下げてある。