일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

矮い栂や樺などの密生している所もあれば、禾本科の植物が房さりと生い茂っている所もある。岩襞はいつか自ずと馬の背のような崖を形造って、私達は其先端に小高く堆積した岩塊の上に立った。脚の下には小窓裏の雪渓が大きな熔炉から流れ出した銀の熔液のように輝いている。ガラガラした破片岩の堆積を蹈み崩さぬように注意して、一歩一歩崖を下り始める、何処を見廻しても赭茶けた峭壁がぐるりと取り巻いて、別に危険が身に迫っているという訳ではないが、世を狭めた人の感ずるような重苦しい圧迫の手が恐ろしい力を持って犇と押し寄せて来るような気がした、長次郎はまたしても昨夜の夢を繰り返して薄気昧のわるいことをいう。途中一ヶ所二丈許崖が抉れ込んで、稍や危険と思われる場所があった、のり出した岩に裂目が多く且つ崩れ易いので長次郎も心配したが、綱に縋って思ったより楽に下りられたのは嬉しかった。其時長次郎は下の方に少し傾斜の緩い平地らしい所が見えたので、杖を投げ下ろしたが一溜りもなく下の谷底まで滑り落ちて了った。

下るに従って崖の面は岩の凸凹が少なくなり、手掛りや足掛りがなくなったので、容易に動けない。