후리가나로 읽는 일본 고전
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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면
私の目は涙を催した、そして油然として湧き来る「もの皆なつかし」の情に堪えなかった。劒岳の絶巓! 私は此絶巓に三度幸福なる足跡を印するの日が遠からざらんことを心に盟った、それに何の不思議があろう。
早昼飯を済して其処らを歩き廻った、岩窟へも下りて見た、そして登山した人の名刺を新らしい紙に包み直して新らしい缶に入れた。曾ては早月川方面からの唯一の登路である可く思われた尾根――早月川の本流と白萩川とに挟まれた――と絶巓との続き工合を探る積りであったが、霧が深いので止めた。しかし白兀の頂上から双眼鏡で望み見た様子では、尾根と頂上との連絡点附近が稍や険悪なる場所であるが、其処には多量の雪が懸っているから、登るに骨は折れまいと思われた。果して所見の通りであれば、尾根伝いに劒へ登る路の中では、これが一番安全な路で、多少の風雨多少の荷物があっても危険はなさそうである。
別山裏の野営地附近から尾根伝いに大窓へ出るには、少くとも十五、六時間を要するものと思わなければなるまい。最少限に見積っても別山乗越から劒の頂上まで三時間、頂上より三窓まで二時間半、三窓より小窓まで二時間、小窓より大窓まで六時間、合せて十三時間以上を要するであろう。