후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면
もう午飯に間もないという頃、彼はそっと吉川の室の戸を敲いて、遠慮がちな顔を半分ほど中へ出した。その時吉川は煙草を吹かしながら客と話をしていた。その客は無論彼の知らない人であった。彼が戸を半分ほど開けた時、今まで調子づいていたらしい主客の会話が突然止まった。そうして二人ともこっちを向いた。
「何か用かい」
吉川から先へ言葉をかけられた津田は室の入口で立ちどまった。
「ちょっと……」
「君自身の用事かい」
津田は固より表向の用事で、この室へ始終出入すべき人ではなかった。跋の悪そうな顔つきをした彼は答えた。
「そうです。ちょっと……」
「そんなら後にしてくれたまえ。今少し差支えるから」
「はあ。気がつかない事をして失礼しました」
音のしないように戸を締めた津田はまた自分の机の前に帰った。
午後になってから彼は二返ばかり同じ戸の前に立った。しかし二返共吉川の姿はそこに見えなかった。
「どこかへ行かれたのかい」
津田は下へ降りたついでに玄関にいる給使に訊いた。眼鼻だちの整ったその少年は、石段の下に寝ている毛の長い茶色の犬の方へ自分の手を長く出して、それを段上へ招き寄せる魔術のごとくに口笛を鳴らしていた。