후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면
紙幣の上に落された彼の眼から出る異様の光であった。そこには驚ろきと喜びがあった。一種の飢渇があった。掴みかかろうとする慾望の力があった。そうしてその驚ろきも喜びも、飢渇も慾望も、一々真その物の発現であった。作りもの、拵え事、馴れ合いの狂言とは、どうしても受け取れなかった。少くとも津田にはそうとしか思えなかった。
その上津田のこの判断を確めるに足る事実が後から継いで起った。原はそれほど欲しそうな紙幣へ手を出さなかった。と云って断然小林の親切を斥ぞける勇気も示さなかった。出したそうな手を遠慮して出さずにいる苦痛の色が、ありありと彼の顔つきで読まれた。もしこの蒼白い青年が、ついに紙幣の方へ手を出さないとすると、小林の拵えたせっかくの狂言も半分はぶち壊しになる訳であった。もしまた小林がいったん隠袋から出した紙幣を、当初の宣告通り、幾分でも原の手へ渡さずに、再びもとへ収めたなら、結果は一層の喜劇に変化する訳であった。どっちにしても自分の体面を繕うのには便宜な方向へ発展して行きそうなので、そこに一縷の望を抱いた津田は、もう少し黙って事の成行を見る事にきめた。