후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면
「転地か、洒落てるな」
「僕に云わせると、これも余裕の賜物だ。僕は君と違って飽くまでもこの余裕に感謝しなければならないんだ」
「飽くまでも僕の注意を無意味にして見せるという気なんだね」
「正直のところを云えば、まあそこいらだろうよ」
「よろしい、どっちが勝つかまあ見ていろ。小林に啓発されるよりも、事実その物に戒飭される方が、遥かに覿面で切実でいいだろう」
これが別れる時二人の間に起った問答であった。しかしそれは宵から持ち越した悪感情、津田が小林に対して日暮以来貯蔵して来た悪感情、の発現に過ぎなかった。これで幾分か溜飲が下りたような気のした津田には、相手の口から出た最後の言葉などを考える余地がなかった。彼は理非の如何に関わらず、意地にも小林ごときものの思想なり議論なりを、切って棄てなければならなかった。一人になった彼は、電車の中ですぐ温泉場の様子などを想像に描き始めた。
明る朝は風が吹いた。その風が疎らな雨の糸を筋違に地面の上へ運んで来た。
「厄介だな」
時間通りに起きた津田は、縁鼻から空を見上げて眉を寄せた。空には雲があった。そうしてその雲は眼に見える風のように断えず動いていた。