후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면
彼は残酷に在来の家屋を掻きって、無理にそれを取り払ったような凸凹だらけの新道路の角に立って、その片隅に塊まっている一群の人々を見た。群集はまばらではあるが三列もしくは五列くらいの厚さで、真中にいる彼とほぼ同年輩ぐらいな男の周囲に半円形をかたちづくっていた。
小肥りにふとったその男は双子木綿の羽織着物に角帯を締めて俎下駄を穿いていたが、頭には笠も帽子も被っていなかった。彼の後に取り残された一本の柳を盾に、彼は綿フラネルの裏の付いた大きな袋を両手で持ちながら、見物人を見廻した。
「諸君僕がこの袋の中から玉子を出す。この空っぽうの袋の中からきっと出して見せる。驚ろいちゃいけない、種は懐中にあるんだから」
彼はこの種の人間としてはむしろ不相応なくらい横風な言葉でこんな事を云った。それから片手を胸の所で握って見せて、その握った拳をまたぱっと袋の方へぶつけるように開いた。「そら玉子を袋の中へ投げ込んだぞ」と騙さないばかりに。しかし彼は騙したのではなかった。彼が手を袋の中へ入れた時は、もう玉子がちゃんとその中に入っていた。彼はそれを親指と人さし指の間に挟んで、一応半円形をかたちづくっている見物にとっくり眺めさした後で地面の上に置いた。