후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면
ライスカレーの辛いぐらいは、岡本へ行かない理由になりそうもなかった。
「それで行くのが厭になった訳でもあるまい」
「ううん。だってお父さんが止せって云うんだもの。僕岡本の所へ行ってブランコがしたいんだけども」
津田は小首を傾けた。叔父が子供を岡本へやりたがらない理由は何だろうと考えた。肌合の相違、家風の相違、生活の相違、それらのものがすぐ彼の心に浮かんだ。始終机に向って沈黙の間に活字的の気を天下に散布している叔父は、実際の世間においてけっして筆ほどの有力者ではなかった。彼は暗にその距離を自覚していた。その自覚はまた彼を多少頑固にした。幾分か排外的にもした。金力権力本位の社会に出て、他から馬鹿にされるのを恐れる彼の一面には、その金力権力のために、自己の本領を一分でも冒されては大変だという警戒の念が絶えずどこかに働いているらしく見えた。
「真事なぜお父さんに訊いて見なかったのだい。岡本へ行っちゃなぜいけないんですって」
「僕訊いたよ」
「訊いたらお父さんは何と云った。――何とも云わなかったろう」
「ううん、云った」
「何と云った」
真事は少し羞恥んでいた。しばらくしてから、彼はぽつりぽつり句切を置くような重い口調で答えた。