일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ずいひつ みやもとむさし

随筆 宮本武蔵

吉川 英治

吉川 英治의 随筆 宮本武蔵(ずいひつ みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 141,786자 · 278화면

아오조라 문고

もっと深い心契の知己で、名目を客分として熊本に身を寄せていたのであった。

彼が、その忠利に招聘されて熊本へ来た年の寛永十七年は、島原の乱後わずか三年目であった。孤高独行、故郷や肉親の縁も薄く、生涯を雲や水にまかせて流寓をかさねて来た武蔵も、もうその時は五十歳の半ばを過ぎ鬢髪には白い霜が見えていたであろう。

細川家へ落着いた寛永十七年から歿年の正保二年まで、彼の余生はその間わずか五、六年しかなかった。寔に短い期間であった。しかし、武蔵の全生涯を通じて、一所安住の境遇にあったらしく見える生活は、実にその短い熊本時代の五、六年しかなかったのである。それだけにまた彼は一層深く、忠利の知遇を心からありがたく感じたに違いない。彼が、細川家から与えられた千葉城址の屋敷で、静かな冬の日の陽を南縁に受けて安らいでいる姿には、身に浴びているその太陽の光までが、忠利の賜物として、温かく、体から心に沁み入っていたであろうように察しられるのである。

ところが、その細川忠利との間も、実際はわずか二年足らずしかこの世になかった。なぜならば武蔵が知遇を受けたすぐ翌年三月に忠利は五十六歳の惜しい年齢で世を去ってしまったからである。