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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

そうだ。ふもと村の慈行院へいって、お灸をすえてもらうと、きっと直る」

「うんにゃ、それよりも鎮守さまのうしろに住んでいる巫女の大多羅尊さまに頼んで、博士さまについている神様をよびだして、その神様に“早う、おできを直すよう、とりはからえ”と頼んでもらう方が、仕事が早いよ」

「いや、みなさんのご親切はうれしいが、わしは十分の手あてをしているから、ご心配はいらん。それでは、雇人のことを頼みまするぞ」

そういって博士は、帰っていった。

博士の希望したとおりの雇人の人数は、まもなくそろった。

「わしは職工の仕事なんか、生まれてはじめてじゃが、それでも雇ってくれるかな」

「わしも職工というがらではないが、ええのかね」

「いや、けっこう。みなさん、けっこう。みんな雇います」

博士は、まず塔の壁を修理し、雨のはいらないようにした。それから地下室から、いろいろな工作機械るいを上へはこばせて、仕事のしよいように並べた。

それから素人職工たちにたいし、博士は工作機械の使いかたをおしえた。

山の中の、まったく素人の農夫や炭焼きだった人たちが、博士の指導によって短い期間のうちにびっくりするほどりっぱな職工になった。