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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

X号おどろく

わっはっは」

機械人間はこういって、からからと笑った。なんとふしぎな機械人間ではないか。

「それでは先生、みなさん、こちらへ」

「いったい、君は何者なんだね」

サルの谷博士は、まだまだこの機械人間に気は許せないという様子であった。機械人間は、ふふふとふくみ笑いをすると、サルの耳に口をよせて、何かくしゃくしゃ、ささやいた。

「えッ、君はすると……」

「しッ、先生、大きな声を出しちゃいけませんよ。この建物の中では、何一つゆだんして物がいえないのですよ」

機械人間はこういって、じッとあたりの様子をうかがっているのだった。

X号おどろく

その翌朝、X号の谷博士は、大きなあくびをしながら、自分の部屋の寝台の上で目をさました。

「ああ、いい気持ちだった。ゆうべ電気をかけておいたおかげで久しぶりによく寝たが、これでせいせいしたわい」

こんなひとりごとをいって、博士は枕もとのボタンを押した。

扉がひらいて、一人の機械人間が、銀の盆の上に朝食をのせてあらわれた。バタートーストにスープに、ハムエッグスに、コーヒーに葡萄酒、どれもふつうの量の三倍から四倍もあった。

顔も洗わず、歯もみがかずに、X号がもりもりと、朝食をたべはじめた時である。