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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

怪物の行方

「たいへんですよ。機械人間が今、ダイナマイトの箱をダムに叩きつけたんです。ダムは決潰して、ものすごい水が下へ大洪水のようになって落ちていきます。たいへん、たいへん。早く出て来てください」

たいへんだ。あの怪しい機械人間は、あっさりダイナマイトをダムにぶっつけて、巨人ダムをひっくりかえしてしまったらしい。二人の所員は、その場に腰をぬかしてしまった。

怪物の行方

「あッ、たいへんだ。早く、ふもとの村へ危険を知らせるんだ」

「どこへ一番はじめに、電話をかけますか」

「どこでも早くかけろ」

「じゃあ、第二発電所を呼びだしますか」

「だめだ。もうあのおそろしい水は、第二発電所へぶつかって、おしつぶしているだろう。南無阿弥陀仏だ。もっと下へ電話で危険をしらせろ」

「じゃあ、どこへかけりゃいいんですか。はっきりいってください」

「おれはよく考えられないんだ。君、いいように考えて電話をかけてくれ」

「困ったなあ」

「あッ、だれか鐘をならしているぞ。そうだ。のろしをあげろ」

「もしもし、ここも危険ですよ。水に洗われて、土台にひびがはいって来ました。ぐずぐずしていると、家もろとも洪水の中に落ちこみます。