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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
博士の悔悟
人間の脳髄によく似ている。しかし色が違う。これはいやに紫がかっている。人間の脳髄は灰色だ。またこの電臓は人間の脳髄より一まわりも大きい。
「これで安心していいわけかな」
「どうだかなあ」
五少年のうちの戸山君がそっと首をふって横目で谷博士の顔をじろりと見た。
博士の悔悟
「やれやれ、谷博士は無事にこの研究所へ帰って来られたし、おそろしい超人間X号は、息の根をとめられてしまったし、これで長いあいだの怪事件も、すっかりかたづきましたな。これでわしらも大安心じゃ」
村長の角谷岳平が、そういって大きなため息をついた。
「いや、ほんとうに、みなさんにご迷惑をかけてあいすまんことでした。これからの私の仕事は、みなさんたちを幸福にするような方向へ進めて行くことを誓います」
谷博士は、これまでの気むずかしい態度をひっこめ、悔悟した罪人のように、しおらしいことをいった。
氷室検事も、この場の調子に引きこまれたものと見え、
「まことにけっこうなことです。博士の方にも、また各村の住民諸君の方にも、今回の事件についてそれぞれ言い分はあると思うが、ここで水に流して、双方仲よくやってもらいましょう。