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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
怪しい谷博士
一週間のためし使用は無料です。三角じるしの機械人間工場」
こんな文句からはじまって、美しい絵ときをしてあるポスターが、ほうぼうの町や村にくばられた。
一週間ただで、ためしに使用してもよろしいと書いてあるので、それを申しこむ者がどの村でも一人や二人はあった。
申しこむと、機械人間工場から、すぐさま機械人間がとどけられてきた。工場からは販売員がついて来て、使いかたをおしえる。そこで使ってみると、なかなかべんりでもあり、また人間の十倍も仕事をする。これはいいということになって、一度ためした人は、みんな機械人間を買う。
買えば、近所の人がめずらしがって、それを見物に集まってくる。なるほど、これは重宝だというので、こんどは何人もたくさん名まえをつらねて「買います」と申しこむ。
そんなわけで、谷博士の製造工場の経営は大あたりであった。
そのために、あたりの村や町の人は、博士さまをたいへんありがたく思い、もう昔のような悪口をいう者なんかいなかった。
怪しい谷博士
さて、ある日のこと。
ある日といっても、それは、日曜日の次の月曜日が祭日で、土曜日の午後から数えると、二日半の休みがとれる日の、その日曜日のことだった。