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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
巨人ダム
怪物は、階段をあがると、例の全壊に近い大広間の壁の大穴をくぐって、外にでていった。そしてどんどんと早足になって、山道を下の方へとぶように行ってしまった。
やがて怪人の姿は、雨あがりの木のまにかくれて見えなくなった。
巨人ダム
三角岳をくだっていったところに、有名な巨大なダムがあった。
このダムは、山峡につくった人工の池をせきとめている。それは巨大な鉄筋コンクリートで築いた垣であった。水をせきとめるための巨大な壁であった。
三角岳の大ダムと呼ばれていた。
このダムによって、せきとめた水が、高いところから下に落ちるとき水力発電するのだった。水はこの広い山岳地帯を縫って麓へ流れるまでに十ケ所でせきとめられ、そこに一つずつ発電所がある。つまり連続して、十ケ所で水力発電をするのだった。
この大じかけな発電系に、水を一年中いつでも十分に送れるように、この三角岳の大ダムはものすごく多量の水をたくわえている。
この大ダムは、日本一の巨大なものであった。しかしこのダム工事は、建設のとき非常に急がされたので、少々失敗したところがあった。そんなことがなければ、このダムは今より三割も多くの水を、たくわえることができたであろう。