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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

ふしぎな機械人間

なんと恐ろしいものがたりだったろう。少年たちのからだは、木の葉のように震えていた。どうしても、これはこのままにしておくことはできない。どんな方法をとっても、このX号の野心は粉砕しなければならないが、さてその方法は――

五人は、またしてもはっ、とかたずをのんだ。うしろの扉が音もなくひらいて、一人の機械人間がはいって来たのだった。

ふしぎな機械人間

五人の少年は、その機械人間の姿を見たとき、思わずぞっとしたのだった。精巧な機械の力で動く、この機械人間の恐ろしい怪力は、少年たちも毎日のように、自分らの目で見ていたのである。そして機械人間はすべて、にせの谷博士の命令には、ぜったい服従して動くのだった。自分たちが、こうして地下室へ忍びこんで、サルになった本物の谷博士と話をしているところなどを見られたら、とうてい命はあるはずがない!

しかし、この機械人間は、五人めがけてとびかかるような気配はなかった。

「戸山君、君たちはここでいったい何をしているんだね」

その声には、機械人間に特有の、きいきいとした金属的な音ではなく、ふつうの人間の声のような、やわらかさがあった。